生命と意識と祈り

ー 空海密教 の魅力を紐解くー
真言密教の思想と信仰
―空海・静遍・道範・道順―
上・中・下 全三巻 総頁・約1100ページ
弘法大師空海によって構築された真言密教の思想と信仰の変遷について、空海・静遍・道範・道順が提唱した教学の特徴に注目し、併せて真言密教に生起することになる安心論について考証しました。
空海の思想と信仰では、御宝号「南無大師遍照金剛」の変遷、並びに空海への信仰を象徴する即身成仏・入定・留身を巡る問題を扱うと共に、空海の言語論である『声字実相義』の思想的背景や空海思想と『入楞伽経』・『大智度論』との関係、浄土宗の法然に及ぼした空海の影響、さらには空海と親交のあった永忠・嵯峨帝との交流を振り返り、大師教学の集大成とされる『秘密漫荼羅十住心論』の撰述時期について再検討しました。
静遍の思想と信仰では、末法の世に応じる真言密教を模索した『秘宗文義要』の教説、法然の影響が顕著とされる『続選択文義要』を通して静遍の想いに触れ、とりわけ静遍が推進したとされる理智事の三點説や他受用身説について詳述することになりました。

限定 100部

残10部
道範の思想と信仰では、秘密念仏思想を大成した道範の大日・弥陀・釈迦の浄土観をはじめとして、八字の御宝号「南無大師遍照金剛」を提唱するに至る背景や、尋常行儀事や臨終用心事における御宝号の相違に関して究明しました。
道順の思想と信仰においては、仙洞御所で催された『常盤井殿記録』に残された醍醐教学を象徴する議論を紹介しました。
「思想と信仰の諸相」では、後宇多上皇に進講した信堅の『釈摩訶衍論』観を披露することをはじめとし、本圓撰『両部曼荼羅義記』について信日の『胎蔵曼荼羅鈔』等を参照ながら真言教学に展開した曼荼羅観の一端を俯瞰しました。また高野山参詣曼荼羅や熊野参詣曼荼羅を通じて空海や密教の教えが庶民に浸透していく変遷を辿り、併せて道教の五臓論などの影響が顕著な真言密教の身体論について論考を重ねました。
安心論の思想と信仰においては、明治期に入ってから盛んになる真言密教の安心論の変遷や近年における安心説を扱いました。
「真言密教の思想と信仰」 の詳細について
♦︎残部10♦︎
2025年 9月22日
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